『娘よ』

作詞・作曲:鷲崎 健



あん時の酒は美味かったなあ ありゃお前が六つになった時
一緒に行くと駄々をこね 馴染みの飲み屋について来た
俺とおんなじ匂いがすると 酒飲み仲間を笑わせる
背中のお前を起こさぬように ゆっくり歩いた帰り道

あん時の酒は美味かったなあ ありゃお前が十二になった時
父さんこれが好きでしょと はじめて手料理つくってくれた
ビールの味も知らないくせに お一ついかがと酌をする
勿体ないからゆっくり食べた 少し焦げある焼きなすび

あん時の酒は美味かったなあ ありゃお前が十五になった時
初恋の人できたのと 子供のくせして恥ずかしそうに
どんなやつだと聞いてみたなら 俺に似てると言いやがる
昔のアルバム引っ張り出して 早いもんだと手酌酒

そん時の酒は美味えだろうなあ お前がいつか嫁ぐ時
世界で一番幸せな 花嫁見ながら飲めるなら
その日がくるまであとどれくらい お前のツマミが食えるだろう
今夜はなんだか酔っ払っちまったな 滲んで見えるよ月の宵

背中のお前を起こさぬように ゆっくり歩いた帰り道


A・Guiter:鷲崎 健
(追記)歌詞カードの『どんなやつだと聴いてみたなら』は
    『どんなやつだと聞いてみたなら』の誤植と思われます。
    (人に物を尋ねる場合の『きく』は『聞く』。)
    なので、このサイトでは『聞いてみたなら』で書いてあります。

    ……まあ、この曲に対し、誤植が云々言うのは野暮ですが。


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