オリジナル曲
《海鳴》

作詞:吉田新太 作曲・ギター:吉田まにあーな パーカッション:吉田春菊



1. 凍てつく氷を 大漁旗が
 砕いて進むは 北海の海

 あいつは今頃 どこかの陸で
 涙をこらえて まっている

 この海に 風が吹く
 誰かの海鳴りが 呼んでいる

2. 男は一度も 喋らぬままに
 港を離れて 北海の海

 高波荒れても 手酌の酒を
 あおって 獲物を まっている

 この海に 風が吹く
 誰かの海鳴りが 呼んでいる

3. 女は朝から 賽銭箱に
 小銭を投げ入れ 手を合わせてる

 男が春まで 無事で帰って
 お腹のこの子に 会えるように

 この海に 風が吹く
 誰かの海鳴りが 呼んでいる

4. 祈りはむなしく 男はその日
 吹雪に包まれ 北海の海

 魔物が 全てを飲み込むように
 大漁旗が 折れている

 この海に 風が吹く
 誰かの海鳴りが 呼んでいる

5. それでも女は 賽銭箱に
 小銭を投げ入れ 手を合わしてる

 いつしか 晴れたら 帰っておいで
 乳飲み子 背中で 眠ってる

 この海に 風が吹く
 誰かの海鳴りが 呼んでいる


 
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